火災で一番厄介なのが ”林野火災(山火事)” です。何故なら他の火災とは異なり、風の影響を受けやすく、鎮火したと思っていても奥の方で "いこって" 再び火が付くことも多く、広く延焼してしまうと鎮火に数日掛かることもあるからです。
糸引校区が位置する灘校区は、東は「木庭山(小赤壁)」、「高坪山」から御着の「南山」、北は「麻生山」から「仁寿山」、西は「甲山」から「御旅山」に囲まれた地域で、昔から度々林野火災に見舞われてきました。
2013年1月に発生した御旅山の火災 では、ヘリコプター2基、消防車18台が出動する事態となり、鎮圧に2日を要しました。
近年は消防や自衛隊のヘリコプターを利用した空中からの消火も行われるようになりましたが、初期消火はやはり ”人海戦術” が力を発揮します。毎年春の火災予防週間(毎年3月1日~7日)には、林野火災を想定した近隣6分団との合同訓練が実施されます。(合同訓練2015、合同訓練2014、合同訓練2013、合同訓練2012)
訓練では各分団のポンプ車の停止位置や延長するホース本数も決められているので、余程のことが無い限り放水出来ます。しかし、実際の火災はどこで発生するのか判りませんし、ポンプ車の配置も現場に行かなければ判りません。そのため、その場その場での臨機応変な対応と他分団との迅速な連携が求められます。
そこで、実際の現場でも慌てず適切な判断をするためのガイドとして、「林野火災想定マップ」なるものを作成してみました。
内容は、麓の消火栓あるいは自然水利から頂上(or 分岐点)までの 「距離」「ホース本数(概算)」「最大標高差」「想定所要時間(徒歩)」… etc. ですが、スマホ or タブレット端末等、GPS に対応している機種であれば、現在位置も確認出来ます。
過去の合同訓練実施場所や実際に発生した火災現場までのルートも掲載しています。机上でのシミュレーションではありますが、いざという時の、ある程度の予備知識として、また、実際の現場でも活用出来るのではないかと考えています。
林野火災想定マップはこちらから