2015年4月5日日曜日

消防ポンプの運用 ~ 圧力設定 ~

消防団に入って一番戸惑うのがポンプの扱い方ではないでしょうか。先輩団員から説明を受けても、必要に迫られないからか、直ぐに忘れてしまいます。

ポンプ車操法に出場したメンバーは繰り返し訓練をするので、基本的な動きは身に付くのですが、機関員(4番員)以外はポンプ操作をしないので、案外判らないものです。


実際の火災現場でも水利から火点までの距離が近い場合は、展張ホースも少なく、4番員を経験した団員なら操作は朝飯前だと思いますが、林野火災で他分団や消防署車両との「中継操作」になると戸惑ってしまいます。


何故なら、展張ホースの「本数」や「寸法」、「標高差」等も考慮して、無線連絡を取り合いながら操作しないと、消火に必要な圧力や水量を筒先まで送ることが出来ないからです。


経験豊富な機関員は勝手知ったもので、難無くこなしてしまいますが、水力学やポンプ運用に関する知識が無いと、ベテラン団員でも「中継操作=難しい」と感じてしまいます。

また、若手団員への実習の機会として、春の火災予防運動期間中に行われる年に一度の貴重な合同訓練の場も有意義なものになっていないのが現状です。(2015年度合同訓練 ⇒ 


消防職員は「送水基準板」というホースの”放水量”に対する”損失圧力”と”ノズル圧力”をまとめたグラフを利用しているそうですが、これが中々読みづらい・・・ (最新車種に搭載されているポンプの操作パネルには放水量、反動力の他、送水圧力の上限… etc.も設定出来るので「送水基準板」は必要ない? のかも…)株式会社モリタ eモニタ ⇒


そこで、入団して日が浅い団員でも簡単にポンプ運用のシミュレーションが出来るページをアップしました。

現場で取る代表的な放水体形ごとに、条件さえ入力してやれば、机上で「筒先ノズル圧力」,「放水反動力」、水利元および中継車両の「送水圧力」,「放水量」を求めることが出来ます。


難しい「水力学」や「ポンプの構造」… etc.のお勉強の項目はすっ飛ばしています。取り敢えず現場で必要な数値しか求められませんが、参考にはなるかと思います。


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