2016年12月31日土曜日

年末警戒

2016年12月30日(金)

今年もたくさんの子供達が参加してくれました。

拍子木を打ち鳴らしながらの見回りや消防自動車の乗り心地はどうでしたか? 今回の体験が消防や防災活動を考えるキッカケになればうれしいです。

付き添いのお母さん達も寒い中ご参加頂きありがとうございました。m(_ _)m





2016年10月23日日曜日

糸引小学校 防災訓練

10月22日(土)糸引小学校PTA主催の防災訓練に参加させて頂きました。

山田PTA会長(糸引消防団東山支部班長)から参加頂いた子供たち、保護者の皆様に消防団の紹介と普段どんな活動をしているかお話して頂きました。

子供たちには消防自動車への乗車や、ホースの搬送、展張を体験してもらいました。

2016年9月20日火曜日

浸水出動

9月18日 20時47分 姫路市に大雨警報が発表されました。

9月18日 21時24分 姫路市に洪水警報が発表されました。

9月18日 23時50分 姫路市に土砂災害警戒情報が発表されました。


9月19日 2時30分 姫路市に発表されていた土砂災害警戒情報が解除されました。

9月19日 3時30分 姫路市に発表されていた警報(大雨・洪水)は全て解除されました。

2016年3月19日土曜日

川東地区 6分団合同訓練 2016【PartⅢ】

◆吸水について (水利元車両)

消火栓(有圧水利)からの吸水はそれほど問題はありませんが、自然水利(無圧水利)からの吸水は物理的な制限を受けるので注意が必要です。

大気圧(1気圧=1013hPa=760mmHg)の下で、完全に真空に出来れば、理論的には10.33m まで水を吸い上げることが出来ますが、真空ポンプの性能、水の密度や温度、海抜高度、吸管の吸水損失… etc.の影響で、最も良い条件が重なったとしても8.0~8.5m 程度になってしまいます。
※ 水温と吸水高さの実験値 (消防ポンプ(全国消防協会))

上記グラフより、実際の吸水高さの限界は、6m 前後 と考えた方が良さそうです。
 
今回の訓練では、西池水面までの落差(吸水高さ)を 4m に設定。また、林野火災ということで送水量もある程度確保しないといけないことから ダブル吸管 × 65mmホース2線各1本延長 で計画頂いていました。
【ダブル吸管】
【65mmホース2線各1本延長 ⇨ 八木分団へ】
大塩分団の筒先放水量 1163(㍑/min)であれば、シングル吸管×65mmホース1線延長でも対応出来たと思いますが、予測不能の林野火災に対応するための対策(基本)ということなのでしょう。


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今回の訓練とは別に、無圧水利に部署してシングル吸管で吸水中に、吸水量不足から連成計圧が不安定になった場合、途中でもう1本の吸管を投入して吸水(ダブル吸管)することがあります。

この時に使用するのが エジェクターバルブ です。ポンプを停止することなく、送水している水の力で吸管のエアを吸い出して真空にし、並列吸水に移行出来るので非常に便利です。

実地訓練の動画がありましたので、機関員の方は参考にして下さい。


2016年3月17日木曜日

川東地区 6分団合同訓練 2016【PartⅡ】

◆第二想定のポンプ圧力設定の理論値について
【第二想定 ポンプ体系図】

放水体形としては、「中継による2線延長」なので、下記画像リンクページで設定数値を入力してやれば、各ポンプの理論値が判ります。

⇧⇧⇧ 上の画像をクリックして下さい!⇧⇧⇧

先頭車両のノズル圧力が決まれば中継送水量(=ノズル放水量)も決まるので、あとは中継ホースの圧力損失、ポンプ車間の高低差、連成計圧を考慮すれば、後続車両のポンプ圧も決まります。


  • Pp:ポンプ圧力(MPa)
  • Pn:ノズル圧力(MPa)
  • Fl50:50mmホースの圧力損失(MPa)
  • Fl65:65mmホースの圧力損失(MPa)
  • H:高さ(m)
  • dc:ノズル口径(cm)
  • Qm:ノズル1口あたりの放水量(㎥/min)
  • N:ホース本数(本)


      ◆大塩分団 (先頭車両)

      大塩分団2線放水(50mmホース×2本)のノズル圧力(Pn)を共に0.4MPa、ノズル口径(dc)を21mmとすると、ノズル1口あたりの放水量(Qm)は、
        Qm = 0.2085×dc×√Pn = 0.2085×2.1×√0.4 ≒ 0.5815(㎥/min)= 582(㍑/min)

      大塩分団の全放水量は、2線合わせて、
        0.5815×2 = 1.163(㎥/min)=1163(㍑/min)

      この時の50mmホース1本あたりの圧力損失(Fl50)は、
        Fl50 = 0.2070×N×Qm^2 = 0.2070×1×0.581^2 = 0.07(MPa)

      よって、大塩分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Pn+Fl50 = 0.4+0.07 = 0.47(MPa)
      【大塩分団の実際のポンプ圧】


      ◆的形分団

      的形分団は、大塩分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      大塩分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差20mの背圧を考慮すると、的形分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、 
        Pp = Fl65+0.1+(20÷100) = 0.964+0.1+0.2 = 1.264(MPa)
      【的形分団の実際のポンプ圧】


      ◆妻鹿分団

      妻鹿分団は、的形分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      的形分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差20mの背圧を考慮すると、妻鹿分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1+(20÷100) = 0.964+0.1+0.2 = 1.264(MPa)


      ◆白浜分団

      白浜分団は、妻鹿分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース1本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×1×1.163^2 = 0.096(MPa)

      妻鹿分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)を考慮すると(高低差は0m)、白浜分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1 = 0.096+0.1 = 0.196(MPa)


      ◆八木分団

      八木分団は、白浜分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      白浜分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差50mの背圧を考慮すると、八木分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1+(50÷100) = 0.964+0.1+0.5 = 1.564(MPa)
      【八木分団の実際のポンプ圧】


      ◆糸引分団(水利元車両)

      西池に水利部署(ダブル吸管)。八木分団へ65mmホース2線各1本延長する中継送水なので、八木分団への1線あたりの送水量は 582(㍑/min)。これを65mmホース1本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(FL65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×1×0.5815^2 = 0.024(MPa)

      八木分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)を考慮すると(高低差は0m)、糸引分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1 = 0.024+0.1 = 0.124(MPa)
      【糸引分団の実際のポンプ圧】
      ということになります。

      水利元車両の吸水等については、また次回!



      川東地区 6分団合同訓練 2016【PartⅠ】

      春の火災予防活動に伴う行事の一環として、林野火災を想定した六分団(妻鹿、白浜、糸引、八木、的形、大塩)の合同訓練が飾磨消防署白浜分署および大的出張所指導のもと、奥山仁寿山(糸引地区)で行われました。




      ◆ 第一想定 … AM9:30頃、仁寿山中腹の登山道付近から出火し、上方へ延焼拡大中。
      1. 糸引分団:西池に水利部署(ダブル吸管) ⇨ 八木分団へ65mm水管2線各1本延長 ⇨ 中継送水。
      2. 八木分団:糸引分団前方に部署 ⇨ 直列高圧送水体形をとり、白浜分団へ65mm水管1線10本延長 ⇨ 中継送水。
      3. 白浜分団:八木分団から中継送水を受け50mm水管2線各1本延長 ⇨ 仁寿山中腹への延焼阻止。

      ◆ 第ニ想定 … 折からの強風に煽られ、仁寿山山頂付近へ延焼拡大の恐れがある。
      1. 白浜分団:妻鹿分団へ65mm水管1線1本延長 ⇨ 直列中継送水体形をとる。
      2. 妻鹿分団:白浜分団前方に部署 ⇨ 直列中継送水体形をとり、的形分団へ65mm水管1線10本延長 ⇨ 中継送水。
      3. 的形分団:妻鹿分団から中継送水を受け、大塩分団へ65mm水管1線10本延長 ⇨ 中継送水。
      4. 大塩分団:仁寿山山頂付近に部署 ⇨ 的形分団からの中継送水を受け、50mm水管2線各1本延長 ⇨ 延焼阻止。


      林野火災に限らず水利から火点まで距離がある場合、2台以上のポンプ車による中継送水が必要になります。

      実際は展張ホース本数、高低差… etc.を考慮し、臨機応変に圧力調整行わないと消火に必要な放水量を確保出来ません。また、前後車両機関員との連携は特に重要となりますので、どの分団もベテラン団員にお任せしているのが実情ではないでしょうか。

      実際の火災現場ではどの部署になるか判らないので、訓練によって大まかな内容(ポンプ圧、連成計圧、ホース本数、高低差… etc.)を知ることは有意義なことだと考えます。

      しかしながら、これまでの訓練は、まさに「やりっぱなし」、計画通りに実施出来たのか、各ポンプ車の圧力設定はどうだったのか、反省点は無かったのか… etc.全く報告がありませんでした。

      今回は訓練の最後に白浜分署より各分団の圧力設定について、理論値と実測値の報告があり、ほぼ計画通りに実施出来た旨の報告がありました。

      次回は今回の訓練の第二想定を例にして、各分団ポンプ車の理論圧力について、詳しく説明したいと思います。