2016年3月17日木曜日

川東地区 6分団合同訓練 2016【PartⅡ】

◆第二想定のポンプ圧力設定の理論値について
【第二想定 ポンプ体系図】

放水体形としては、「中継による2線延長」なので、下記画像リンクページで設定数値を入力してやれば、各ポンプの理論値が判ります。

⇧⇧⇧ 上の画像をクリックして下さい!⇧⇧⇧

先頭車両のノズル圧力が決まれば中継送水量(=ノズル放水量)も決まるので、あとは中継ホースの圧力損失、ポンプ車間の高低差、連成計圧を考慮すれば、後続車両のポンプ圧も決まります。


  • Pp:ポンプ圧力(MPa)
  • Pn:ノズル圧力(MPa)
  • Fl50:50mmホースの圧力損失(MPa)
  • Fl65:65mmホースの圧力損失(MPa)
  • H:高さ(m)
  • dc:ノズル口径(cm)
  • Qm:ノズル1口あたりの放水量(㎥/min)
  • N:ホース本数(本)


      ◆大塩分団 (先頭車両)

      大塩分団2線放水(50mmホース×2本)のノズル圧力(Pn)を共に0.4MPa、ノズル口径(dc)を21mmとすると、ノズル1口あたりの放水量(Qm)は、
        Qm = 0.2085×dc×√Pn = 0.2085×2.1×√0.4 ≒ 0.5815(㎥/min)= 582(㍑/min)

      大塩分団の全放水量は、2線合わせて、
        0.5815×2 = 1.163(㎥/min)=1163(㍑/min)

      この時の50mmホース1本あたりの圧力損失(Fl50)は、
        Fl50 = 0.2070×N×Qm^2 = 0.2070×1×0.581^2 = 0.07(MPa)

      よって、大塩分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Pn+Fl50 = 0.4+0.07 = 0.47(MPa)
      【大塩分団の実際のポンプ圧】


      ◆的形分団

      的形分団は、大塩分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      大塩分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差20mの背圧を考慮すると、的形分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、 
        Pp = Fl65+0.1+(20÷100) = 0.964+0.1+0.2 = 1.264(MPa)
      【的形分団の実際のポンプ圧】


      ◆妻鹿分団

      妻鹿分団は、的形分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      的形分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差20mの背圧を考慮すると、妻鹿分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1+(20÷100) = 0.964+0.1+0.2 = 1.264(MPa)


      ◆白浜分団

      白浜分団は、妻鹿分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース1本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×1×1.163^2 = 0.096(MPa)

      妻鹿分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)を考慮すると(高低差は0m)、白浜分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1 = 0.096+0.1 = 0.196(MPa)


      ◆八木分団

      八木分団は、白浜分団への送水量 1163(㍑/min)を65mmホース10本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(Fl65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×10×1.163^2 = 0.964(MPa)

      白浜分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)と、高低差50mの背圧を考慮すると、八木分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1+(50÷100) = 0.964+0.1+0.5 = 1.564(MPa)
      【八木分団の実際のポンプ圧】


      ◆糸引分団(水利元車両)

      西池に水利部署(ダブル吸管)。八木分団へ65mmホース2線各1本延長する中継送水なので、八木分団への1線あたりの送水量は 582(㍑/min)。これを65mmホース1本で送水することになります。この時のホースの圧力損失(FL65)は、
        Fl65 = 0.0713×N×Qm^2 = 0.0713×1×0.5815^2 = 0.024(MPa)

      八木分団の目標連成計圧力 0.1(MPa)を考慮すると(高低差は0m)、糸引分団の理論ポンプ圧力(Pp)は、
        Pp = Fl65+0.1 = 0.024+0.1 = 0.124(MPa)
      【糸引分団の実際のポンプ圧】
      ということになります。

      水利元車両の吸水等については、また次回!



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