2014年9月27日土曜日

八家川水系河川整備計画について

東山地区は昔から台風や大雨による冠水に見舞われてきました。大きな被害は、
  • 1965年(昭和40年)9月 台風23号 ⇒ 浸水家屋270戸
  • 1990年(平成02年)9月 台風19号 ⇒ 浸水家屋388戸
  • 2004年(平成16年)8月 台風16号 ⇒ 浸水家屋201戸

八家川は、1956年(昭和31年)~1968年(昭和43年)にかけて、築堤、護岸、掘削、防潮堤の整備等が行われてきました。しかし、河口付近(木場地区)を除くと、十分な「河積(河川を横に切ったときに、河道内を流下する河川水の断面を流下断面といい、その断面積を河積と言います)が確保されておらず、「流下能力(河川の断面積に対して、どれくらいの洪水を安全に流せるのかを流量で表したもの)も不足しているのが現状です。

また、沿岸の宅地化とともに、田んぼや畑がなくなり、その保水力の低下も洪水の危険性を高める要因となっています。(参考記事 ⇒

1965年9月の被害は、八家川より東側の、東山、八家、木場地区は祭りを中止するほどのものだったそうです(堤防決壊?)。また、2004年8月の浸水は、大雨よりも高潮によるものでした。

このため、洪水、高潮両面から新たな河川整備計画が望まれていました。そして、平成24年にようやく「八家川水系河川整備計画 ⇒ 」が策定され、現在工事中です。計画では2016年(平成28年)3月末に完成予定となっています。


今月中旬の様子です。防潮水門はほとんど完成しているような感じです。後はポンプ場の建設です。


水門工事の様子が、工事を請け負っている池田建設㈱の担当者のブログ「八家川水門下部工事事務所 ⇒ 」で詳しく報告されています。

八家川水系河川整備計画 ⇒ 」を見ると、防潮水門、ポンプ場、築堤、護岸、掘削の他に、糸引橋以北に「洪水調整施設の整備」も含まれています。完成することで少しでも冠水被害が減ることを期待します。あと2年半です…(・_・;) ※洪水調整施設の詳細については今後検討するとのことです。


【最近の冠水被害】

2014年9月20日土曜日

兼田自主防災会 防災訓練 2014

兼田支部では、AEDを使用した救命救急訓練が実施されました。

AEDとは、自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator;AED)のことで、心室細動を起こした人に電気ショックを与えて、心臓が正常なリズムを取り戻すための医療機器です。

心室細動を起こした心臓は、ポンプとしての機能を失い、脳や体に血液を送ることが出来なくなってしまいます。そのため脳や体内に酸素が供給されなくなり、やがては心臓が完全に停止して死に至ります。

心室細動を起こした場合、唯一の治療方法が電気ショックを与え、心臓のリズムを正常に戻すことです。処置が1分遅れるごとに、10%ずつ救命率が低下すると言われており出来るだけ早く電気ショックを行うことで救命率も、その後の社会復帰率も向上します。

AEDは、機種によって操作に多少の違いはありますが、初めての人でも簡単に使用出来るよう、下のビデオ(↓)でも判るように、音声が使い方を教えてくれます。電極パッドを貼る部位も、パッケージに示されています。

重要なのは、AEDには「診断機能」が付いているということです。心室細動以外の不整脈や心停止、あるいは呼吸や意識がある場合など、電気ショックが必要のない場合にはボタンを押しても電気は流れません

呼吸が無い場合はもちろん、様子がおかしい場合、よく判らない状態であっても躊躇せず使用して下さい。



◆ 糸引校区周辺のAED設置箇所は下記の通りです。今回訓練を実施した兼田地区には、残念ながら現在のところ1台も設置されておりません。 現在のところ日本工科大学校にのみ設置されています。(設置箇所がお分かりの方は、こちらのページを参照しご連絡下さい ⇒



2014年9月16日火曜日

奥山自主防災会 防災訓練 2014

奥山では、麻生八幡神社前の消火栓を使用した初期消火訓練が実施されました。

町民の皆さん約30名が参加しました。

実際にお宮東側の池に向かって放水して頂きました。

◆ 糸引校区の消火栓マップです。

  • 適当に住所を入力してみて下さい。各支部からの最短距離が表示されます。尚、車が入れない場所については、「歩き」を選択して下さい。

2014年9月15日月曜日

東山自主防災会 防災訓練 2014

9月7日(日)、大雨、台風、高潮などによる八家川増水を想定した避難訓練を実施しました。消防団は、放送、サイレン、消防自動車での避難呼び掛け、県道警備を担当。

今回は、昨年(⇒)の反省を踏まえ、初めて ”隣保単位” で集まって避難して頂きました。趣旨は、前回記事(⇒)の通りです。

参加人数や講評については、自主防災会から追って報告があるかと思います(※ やりっ放しではなく、是非訓練結果を回覧版などで公表して頂きたいです)が、消防団として今回の訓練の反省や今後の展開についてまとめてみました。


◆ 良かった点 
  1. 概ね隣保毎に集まって避難出来ていたように思います。

◆ 反省すべき点 
  1. 柿の町で「放送が聞こえない」、「サイレンが聞こえない」との苦情がありました。
  2. 実際は、放送やサイレンで知らされても、その時点で既に冠水していて避難場所へ行けない。
  3. 実際の災害に則した具体的な避難について考えるべき。

◆ 今後の展開 
  • ご近所は普段から比較的情報を共有し易いので、災害時の安否確認などを考えると、”隣保単位”での訓練は、必要不可欠な要素と考えます。

  • 万が一の迅速な救助活動においても、「近助(きんじょ)」の精神が活かされるよう、来年以降も引き続き実施したいと思います。

  • 放送、サイレンが聞こえないという問題については、いくら巨大なスピーカーを設置しても、実際は、豪雨風向き夜間雨戸を閉め切っている状況… etc.では、聞こえない箇所が出てくるのも致し方ないことだと考えます。どこの自治体も苦労されているようです。

  • テレビ、ラジオ、インターネットなど、昔に比べると情報は比較的入手し易くなっています。行政の情報を待つのではなく、「自分で取りにいく」ことも重要だと考えます。

  • 地震はいつ発生するか判りませんが、台風、高潮、津波、土砂災害などは、天気予報やハザードマップなどで、ある程度予測出来ます。

  • 年配の方に理解して頂くのは難しいかもしれませんが、防災の基本は「自助努力」だということも今一度考えて頂きたいと思いますし、自主防災会からも説明して頂けると有り難いです。

  • 「公助」を待っていては、助かる命も助かりません。

◆ 大規模災害に備えて  
    • 緊急時の連絡方法として、東山地区独自の「メーリングリスト」を作成し、事前に登録された方の携帯やスマホに、自主防災会の情報が入るようなシステムを構築してはどうでしょうか。放送設備を備えるよりも確実です。

    • お年寄りや要支援者への連絡についても、組長さんが中心となって、声掛けし易い体制になるかと思います。(組長さんにはご苦労お掛けすることになりますが…m(_ _)m

    • さらに、南海トラフ巨大地震に備えて、Twitter(ツイッター)を利用するのも有効だと考えます。東日本大震災の時に、携帯電話が不通になり、SMS、メールも不安定な中で、唯一遅延なく使用出来たのが、Twitter(ツイッター)でした。災害時のコミュニケーションツールとして多くの市や消防団で活用されています。

    • システム作りは、消防団も含めた自主防災会での話し合いが必要です。個人情報、管理… etc. いろいろ問題も出てきそうで、実現出来るかどうか判りませんが、提案はしていきたいと考えています。

    • このブログを見て頂いている東山町委員の皆さん、是非町委員会の議題として取り上げて頂きたいと思います。